
@ まずポンプの揚程を計算する方法は、ポンプと流体を上げるまでの実際の
高低差と配管を流体が流れる際の損出を流量線図から求めその両方をたした和に
流体の出口側で必要とする圧力をたしただけの揚程があればよい。
A 揚水ポンプにおける、吸い込み揚程には特に気をつける必要がある。この
吸い込み揚程(実吸込揚程+損失水頭)も制限があるのと、特に自吸式ポンプに
おける横引き配管長には制限がある。横引き配管長に関しては、下のファイルを
参考にして下さい。
又、ポンプ吸込全揚程は水温に関係します。勿論水温が上がると可能吸込揚程は
少なくなります。その理由のひとつにキャビテーション(cavitation)というのが
大きく関わっています。キャビテーションというのはポンプの運転中において、
ポンプの羽根車入口などで局部的にある点の圧力がその時の水温に相当する
蒸気圧以下になり、その部分で気泡を生じ空洞をつくる現象をいう。ポンプの
吸込み揚程が高いと起こりやすく、水温が高いほど起こりやすくなり、騒音・
振動を発し、揚水ができなりなる。
水温とポンプ吸込全揚程は下のファイルの図表を参考にして下さい。
B よく皆様が使われる給水加圧ポンプの能力選定については、複数階のマンション
においても一戸建ての住宅においても、水理計算で求められた水量と損失水頭の
圧力がベースになります。最低限それだけの能力がないと末端から水が出て
こない。ただこれは、簡略化して計算する方法がある。この方法については
別ページで説明します。
C 次に単純な揚水ポンプ(例えば、下の受水槽から
上の高架水槽へ水をあげる)は消火設備にある
屋内消火栓の揚程計算と考え方は一緒です。
例えば右の図のようなポンプ設備の揚程計算は、
全揚程 = 実揚程(h)+配管損失水頭+吐水口必要圧力
実揚程:吸込管の先端から高架水槽の最高位
位置までの高低差。 (m)
配管損失水頭:曲がり管も含めた損失水頭で
これは吸込管も含みます。 (m)
吐水口必要圧力:解放管だとゼロとみなして
よいがボールタップとか電磁弁など
があるとそれ自体の損失水頭がある(m)
揚水ポンプの能力としては、この全揚程における必要水量が
だせる能力となる。
これの自動計算ファイルを下に添付しましたので、参考にして下さい。
D 循環ポンプの場合は、2通りあり
(a) クローズドループ(閉塞された配管)における循環ポンプ
は全配管の損失水頭のみとなる。
(b) 右の図の場合は、
全揚程 = 実揚程(h)+配管損失水頭
となる。
*1 自吸式ポンプの仕組み・構造・特徴などについては、
別ページで説明します。
横引き配管長
水温とポンプ吸込全揚程
揚水ポンプ揚程自動計算